しばらくこのプレイリストで

深夜の道路突き固めが終わったと思う。

比較的ではあるが平穏な夜が戻ってきた…はずだったのだが。

 

今度は工事ではなく手で叩いているような金属音が響く。

ベランダに出てみると、向かいの家のおじさんが道路に穴を開けている。

たぶん道路下にある水道溝に、何らかの理由で家から流れ出た溢れ水を流そうとしている。

 

騒音といえば騒音だが、こういうことが目の前で起こったことを受け止める余裕はたまたまあった。金曜の夜だから。

 

何でも自分でするよな、ここの人は。

水道会社とかに頼まないんだな。

 

私は壊れた扇風機の修理すらできない。

 

 

深夜の…夕立ち?

おじさんは家に引っ込む。

 

 

 

恋をした。

まだ追いかけているだけの、押し付けるだけの自我。

いつか求めてもらえる存在になりたい。

それに値する人になりたい。

せめてそれに値することを、つぎはぎだらけでも起こしたい。

 

女であって、そのことに対してとってきた君の釣り合いを崩して、

男であって、そのことに対して噛み合っていないぼくをねじこむ。

そんなはずじゃなかったが、そういうことになった。

 

満たしたいけど、せめて呼び水程度に。

ほんとに呼び水が必要なのはぼくか。

自然に湧き出たものを与えあうには、まだ流れが足りない。

与えて注いで絞りきってから、足りるかどうかは考えよ。